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2018. 7. 6

第六章 この旗のもとに

この日、いつもどおり勇者定例会議を済ませた私は、

天気も良かったのでサコディ、キツネの娘とランチへ出かけた。

ソ「今日は天気いいなぁ」

サ「そうですねぇ」

キ「こんな日は油揚げ食べたくなりますね」

ソ「すっごくどうでもいいんだけどさ、キツネの娘って言いづらいよね」

サ「勇者が決めたんじゃないんですか」

キ「ソーマさんて、基本思い付きだけで生きてますよね。後先何も考えてないし」

ソ「…」

ソ「それ絶対飲めてないだろ」

キ「飲めてない事ではなく、飲もうとする努力こそが大事なんです」

キ「いただきます」

ソ「そこはお面取るんだ」

キ「取らずにどうやって食べるんですか?何事も臨機応変です」

ソ「…」

 

キツネの娘は我々の中でも、たまに謎の存在である。

しかし、一つ言えることは、彼女ならではの率直かつ的を射た意見が多いという事だ。

サ「そういえば、ソーマさん宛にメールきてましたよ。イナミのシムラーさんから」

ソ「なんて?」

サ「ギルド証を作るのは承ったが、デザインはどうすれば?と」

ソ「うわ…」

サ「え…まさかデザイン発注してないとかじゃないですよね?」

キ「これは発注どころか、完全に何も考えてなかったパターンでは?」

サ「デザイン決まってないとか今からどうする気なんやろ…」

キ「灯台もと暗し。そのことにソーマさんが気づけるかどうか」

ソ「?」

キ「答えは常に目の前に」

ソ「そういえば、これは…」

キ「カフェトリアンで働いている方が描いているはず」

サ「確かにいらっしゃいます。たしかナント村のフクミツご出身だったはず」

ソ「これだ!!!」

 

後日

ソ「すいません、こちらに入り口の絵を描かれた方がいると聞いたのですが?」

あ「はい、私です。ご注文、何になさいますか?」

ソ「カルボナーラ大盛で。あと、一緒に冒険しませんか?」

あ「は?変な勧誘とかなら止めて下さい。アラビアータ大盛でよろしいですか?」

ソ「ちがう!カルボナーラ大盛!!少しだけでも話を!」

あ「へ~こんな活動されてるんですね。HPメチャおもしろい!キツネの面ウケるw」

ソ「ウ、ウケるw!」

あ「キツネの人以外、おっさんばっかりなんですね!」

ソ「そう、おっさんばっかり!4人の平均が37歳」

あ「それ、ヤバくないですかw」

ソ「ヤバイヤバイwでも安心して!気持ちは18歳ぐらいだから!」

あ「精神年齢じゃなくて?」

ソ「…」

あ「改めて。あいけろという名前で似顔絵師をしてます。で、お願いというのは?」

ソ「俺たち夜明けのギルド団のマークを作って欲しい」

あ「ギルド団ってワンピー〇的なやつですか?」

ソ「そうそう、でも海賊王じゃなくて勇者王な感じのカッコいいやつ」

あ「勇者王とか中二臭くて引きますね」

ソ「ウ、ウソ!桜ヶ池クエストだから、桜をモチーフにしたロゴがいいんだけど」

あ「何に使う予定なんですか?」

ソ「まずは、今度のイベント用の木彫りのギルド証に刻印。そして、いずれはチームTシャツとか作ってみたいな。フクミツとかトナミ町でもやってる夜高のTシャツみたいに」

あ「なるほど…ロゴ依頼は初めてですけど、挑戦してみようかな」

ソ「マジで?」

あ「マジで」

ソ「じゃあ、一緒に今日から勇者だ☆」

あ「勇者、半端ないって!今日会ったばっかりで勧誘するとか、できひんやん、普通!!」

ソ「半端ない勇者やぁぁぁぁぁぁ!」

あ「あ、でも見習いか」

ソ「…」

 

あいけろが なかまに くわわった

 

次回

桜ヶ池クエスト実行委員会の初総会が開かれることに。

ゴットファーザー達の集いやいかに。