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2018. 11. 30

第二十一章 ひさしぶりの冒険

見習い勇者ソーマとしての冒険が始まってから既に7か月が経ったある日。

私はふと気づいたのだ。

 

俺、最近冒険してる感なくね?

 

ほとんどイベント準備の為に会議室に籠りきりで、全然外に出てなかった。

このままじゃ引きこもり勇者ニートになってしまう。よし、冒険に行こう。

ということで、ずっと後回しになっていた「桜ヶ池クエストパンフレット」配りの旅に出た見習い勇者ソーマ。地元の方への認知度アップの為に、外回り営業である。

 

サ「なんで僕が一緒にいかないといけないんですか?」

ソ「何でって、俺たちパーティだろ。みんな仕事で忙しいから、サコディで」

サ「僕だって忙しいですよ(怒)!!」

ソ「まぁまぁ、たまには息抜きがてら散歩しようぜ」

最初に訪れたのはここ。

宿屋「ガーデン・オブ・サクラレイク」

 

N「たびのやどに ようこそ。ひとばん 20ゴールドですが、おとまりに なりますか?」

ソ「いいえ」

N「そいつは ざんねん またのおこしを」

ソ「いや、ちょっと話だけでも聞いてもらえませんか?」

N「たびのやどに ようこそ。ひとばん 22ゴールドですが、おとまりに なりますか?」

ソ「NPCじゃ話にならねぇ!!しかも、しれっと2ゴールド上がってるし!」

ニ「NPCじゃないよ しはいにんのニシカワ だよ」

ソ「大変失礼しました…」

二「これは でんせつの せいけん はじめて みました」

ソ「これで伝説の勇者だって信じてもらえました?」

二「しんようします うちに とまってくれれば HPとMPが かいふくします」

ソ「いまのところ無傷なんで大丈夫です。今日はお願いがあってきました」

この周辺で、桜ヶ池クエストという活動を始めていること。

その認知度を上げるためにパンフレットを置かせて欲しいということなどを説明した。

 

ソ「同じ、桜ヶ池周辺の同志として、仲良くやっていきましょう」

二「わかりました おんせんを つかってください」

ソ「じゃあ、値引きしてくれますか?」

二「…」

ソ「…」

二「はい」

 

桜ヶ池クアガーデンの支配人ニッシーが なかまに くわわった。

 

今後、桜ヶ池クエストに参加してもらい「ギルド証」を持つギルド団員は、

こちらの温泉入浴の割引をしてくださる事になった。詳細は、追って発表!

 

続いては、我らがお膝元であり、壁画が飾られているこちら。

 

聖なる地「ザーキヤーマ神殿(城端SA店)」

 

お客さんがいらっしゃるので店内は撮影できなかったが、パンフレットを置いてもらう件は快く快諾して下さった。お祈りをして、セーブしておく。

続いて、こちらもお膝元。ご存知、グリーンラクーンシェフ率いる、

 飲食屋「トリアンズカフェ」

グ「これ、ジョウハナの商店街にも配っておこうか?」

ソ「マジっすか?そんなのお願いしていいんですか?」

サ「シェフは、ジョウハナで長年お店されてますから、顔が広いんです」

 

さすがは地元人。相変わらず怖いけど。

ソ「じゃあ、すいませんがお願いします。とりあえず100部ほど」

グ「あいよ」

同じくカフェトリアンで働いている、桜ヶ池クエストロゴデザインをお願いした、あいけろさん。

あ「あ、ソーマさん、久しぶりです~。髭剃りました?」

ソ「剃った~。これ、どこか配れる先とかあります?」

あ「ん~、フクミツの方で友達の店でよければ」

ソ「お願いしますっ!」

あ「は~い。あとTシャツ欲しい~」

ソ「おっけ~」

見習い勇者はいつでもフランクです。

サ「ソーマさん!15時すぎにそこウロウロしてたら、完全に不審者ですよ!」

ソ「さすがに、聖剣持って入ったら、カラーボール来るかな?」

サ「やめてください(泣)」

そんなサコディの制止を振り切り、突入してしまった見習い勇者。

中に入ると、カラーボールをぶつけないように支店長の高橋さんが行員の方に説明されていた。

 

ゴールドの館「BANKホクギン(城端支店)」

 

ソ「先日はありがとうございました」

高「こちらこそ、勇者をお迎えできて光栄です」

北陸銀行さんは、初回のキックスタートイベント時から協賛して頂いている上に、

なんと支店長は、前回の秋の雑木刈りクエストにもご参加して下さっていたのだ。

これこそが地域密着の真の姿であり、銀行マンの鏡である。

竹「支店長、これなんですか?」

高「聖剣を抜いてしまった見習い勇者ソーマと仲間たちが、桜ヶ池の桜を救う為に、募金とか整備維持活動してるんだよ。サコディがPARUSの佐古田さんで、森の人が自遊の森の市川さんで、ナカムラがP.Aの仲村さん、キツネの娘は、知ってるけど、秘密」

 

支店長、色々詳しすぎ。

 

北陸銀行城端支店の 高橋支店長が なかまに くわわった

 

続いては、いつ来ても情緒あふれる佇まい。

芝居小屋「ジョウハナの座」

 

長田さんと山下さん、2人のお姉さんが対応して下さった。

長「これなにー?」

山「聖剣!?的な!」

2人共、聖剣に非常に興味を持たれていたので、お貸しする。

長「聖剣やー、覚悟せー」

山「きゃー」

山「これ、すごい。ちゃんと桜の装飾がある」

長「どれどれ?」

長「くらえやー」

山「きゃー、真剣白刃取りー」

今までで、一番楽しそうに聖剣で遊んでくれていたので、ご満足であろう。

しっかりとパンフレットは置かせて頂きます。

ソ「ついに、ここに足を踏み入れるときがきたか…」

町の案内所「ナント村カンコー教会」

 

N「ここは ジョウハナの まちです」

ソ「知ってます。ご挨拶が遅れ申し訳ありませんでした」

対応して下さったのは、南砺市観光協会の向井さん。

向「こないだ ゆうしゃのはなし ききました」

ソ「間野山研究学会の学会に、ご参加されていたんですね」

向「また いっしょに なにかやりましょう」

ソ「向井さん、別に無理してNPCみたいに話さなくてもいいですよ」

南砺市観光協会さんは、サコディがこれまでも一緒にお仕事させて頂いていたのだが、

自分がご挨拶するのは初めて。

サクラクエスト放映中に、新聞にも取り上げられた、富山へ移住してきて、南砺市観光協会で活躍されている、リアル由乃な女性スタッフの方にもお会いできた。

残念ながら顔出しNGだったので、キツネさんですが、キツネの娘ではありません。

向「聖剣、意外と軽いですね!」

どうみても、こっちの方がキャラ濃いけど。

 

南砺市観光協会の ムーさんが なかまに くわわった。

 

最後はこちら。

以前、南砺市商工会青年部の方からご紹介を受けた、ジョウハナ支部へ。

 

商業の館「商工会ジョウハナ支部」

 

青年部で理事をされている野村さんと岸さんにご挨拶。

野「森の人から、事前にお話は少し伺ってます」

岸「私は初めてになります。宜しくお願いします」

ソ「初めまして、見習い勇者ソーマです」

野「早速ですが、それ何ですか?」

ソ「どうぞ、手にとって見て下さい」

野「こんな感じ?成敗!!!!」

岸「やめれ」

こうやってみると、聖剣の効果は絶大である。

小難しい話をしなくても、大概は聖剣の勇者と言えば理解をして下さる。

岸「ちょっと、俺も持ってみていい?」

ソ「すぐに何かをお願いしたいとかではなくて、まずはこういった活動している事を、ジョウハナのみなさんに知ってもらいたいんです」

野「青年部の中で興味がある人間もいると思うので、これを配って話してみます」

岸「ゲーム感覚っていうのはおもしろいと思いますね。もし4月に何かイベントをされるなら、青年部の方でも、ご協力出来ることはあるかもしれません」

ソ「来年の1月に、春に向けての超会議をやるので、もしよかったらご参加下さい」

野「ところで、ソーマさんは、何で勇者されてるんです?」

ソ「え~と…聖剣抜いちゃったから?」

 

こうして、1000部のパンフレットを全て配り終わった、見習い勇者ソーマとサコディ。

ジョウハナの町の主要な場所には、ほぼ設置することができた。

ただ、パンフ配って終わりじゃ意味がない。

今回、新たに出会えた人たちと、今後、何を一緒にやっていけるのか。

冬の超会議に向けて、勇者達の冒険は続く。