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2019. 2. 15

桜ヶ池クエスト lv4 桜ヶ池円卓会議 前半

2019年2月2日。前日までの雪は小康状態のものの、既に雪に閉ざされたこの桜ヶ池の地で、五人の勇者達とギルド団員による円卓会議が行われた。

雪山で会議という、到底イベントとは思えない内容にも関わらず、満員御礼である。

すでに何度も参加してくれているギルド団員もいれば、1/3のぐらいは初参加の者もいた。中でも注目すべきは女子の参加率の高さ!!!!

夏や秋のような肉体労働と違う分、参加者にも幅で出たのは大変ありがたかった。

今回の「レベルアップクエスト03」は、見ての通り本当に会議である。

参加者の皆さんには、事前に見習い勇者ソーマからの質問状が送られ、それに回答してもらった上で当日を迎えている。

では、いったい何を話し合ったのかというと、大きくは以下の2つの議題であった。

 

議題1 今後の募金に対する返礼品の方向性と内容について

議題2 春の大クエストの内容について

 

本ブログでも度々話してきたが、我々、勇者五人も毎週会議を行い、上記の内容について検討を重ねているが、果たして何が正解なのかは、常に迷い続けている。そして、さんざん迷い続けた結果、見習い勇者ソーマは、討伐されたチュパカブラの呪いによって、桜ヶ池の闇に囚われてしまったのだ。

このように見るも無残な姿となった私を救うべく、ギルド団員達は、己の知恵を振り絞り難題へと立ち向かっていったのである。

では、果たしてどんな会議となったのか、その一部始終を見ていこう。

定刻の10時。恒例の団長挨拶であるが、まずはこの醜い姿から一時的に解放されるべく、森の人によって、ファ○リーズという名の聖水を使ったお清めの儀が行われた。

ようやく本来の姿を取り戻した私であったが、マスクを外した瞬間、驚くほど参加者は無反応であり、この時点で私の心が、ぼっきりと折れた事は内緒にしておく。

それでは今回の訓示。

ソ「本日は雪の中、お集まり頂きありがとうございます。大事なことを3つ言います」

 

一つ、今回は見ての通り、ガチ会議である。これまでのクエストと違い、屋外で炎天下や雨の中、作業するような内容ではない。巷では、桜ヶ池クエストは“イベント”という名の肉体労働バイトじゃねぇか!という声もあるようだが、その通りだ。しかし、今日は違う!!熱中症にかかる心配などしなくていい。その代わり6時間会議だ。水分補給は各自でするように。

 

二つ、昨日の夜、金曜ロードショーでス○ーウォーズのロー○・ワンを見た。そこには沢山の異星人が登場していたが、本日の参加者諸君はまさにそれと同じだ!!今日の会議には、ギルド団の他、地元商工会青年部を始め、これまでとは毛色が違う参加者も多い。いうなれば、アニメを見ている人、見ていない人が入り混じっている。本来は決して混じる事が無い、人種が集まり、互いにヤルかヤラれるかのコロッセウム方式だ。途中でついてこれなくなったら、即刻退出して構わない。

 

三つ、いつも言っている事なので分かると思いますが、自分の隣に座ってる女子が「キツネの娘」だ。もう説明は省くが、写真をネットに上げないように!!!以上。

 

ソ「では……あれ、俺、いつも何て言ってたっけ?」

森「桜の木に寿命を捧げよ」

ソ「あ、そうだった。桜の木に寿命を捧げよ!!」

全員「おう!!」

いつもと違って、出だしに勢いがない見習い勇者ソーマに、若干の不安を覚える参加者達。

今だから白状するが、正直、死ぬほど緊張していた。

職業柄、色々なところで挨拶してきたが、今回ほど緊張した日は初めてだった。

なぜかと言うと、このあと始まる会議がうまく進行するかが不安で、夜も眠れなかった。

普段の仕事上の会議とは訳が違う。これほど多種多様な人達と、難しい内容の議題をいきなり会議するとなると、上手く進行しないと最悪のグダグダ会議になりかねない。

そんな重圧と戦っていた。

続いて、会議開始前に、サコディより進行上のルール説明がなされる。

①手を挙げて発言すること。不規則発言をしない。手が上がらなかったら、こちらから指名します。

②必ず全員発言してください。

③一回の発言は3 分ぐらいを目安にお願いします。

④ほかの人が発言しているところに、話をかぶせないでください。

⑤5 分以上誰からも発言がない場合解散します。

これらのルールを守らない場合、神の裁きがきます。

尚、神の裁きとは議会の神「キツネの娘」による強制中断である。

ルールが守れない場合は、“チーン”の音と共に、退場処分となる。

 

説明終了後は、全員の自己紹介タイム。

これから議論を交わし合う以上、どんな相手かも分からずに会議を始める訳にはいかない。

もう、数人見ただけでも、どれだけ異種格闘技戦なのかお分かり頂けるだろうか?

職業、年齢、性別、出身、趣味、もう全部バラバラ。

自己紹介が終わり、いよいよ会議のスタート。

最初は議題1の「返礼品の方向性と内容について」だったが、大方の予想通り、もっとも白熱したのは、この議題であった。

 

そもそも返礼品の方向性とは何かを説明すると、

桜ヶ池クエストの活動資金は全て募金でまかなわれている。

昨年の総募金額は約130万円だったが、その80%はキックスタートイベント当日に集まったものであり、返礼品はサクラクエストのキャラクターとコラボしたポスターであった。

つまり、アニメの力を最大限に利用した返礼品であり、イベント効果も相まって集まった募金。というのが我々、五人の勇者の分析である。

我々が聞いてみたかったのは、今後もアニメとのコラボ品であるポスターなどグッズ系のものを返礼品にし続けることが良いのか、それともアニメから離れて地元の特産品や、それ以外のものを返礼品にしてみるのは有りかどうか。新規の案も含めて、どう考えられるかという事であった。

参加者から出たの意見をまとめてみると、大まかには以下のようになった。

 

・今のままだと、アニメイベントの一環として捉えられ、これ以上の広がりを見せるのが難しい気がする。地域振興の主役である地元の人達を置いてきぼりにして、アニメファンだけが盛り上がっていても本末転倒なので、アニメの力を利用するにしても、それはサブ的な要素に留めて、地元の特産品などを返礼品にするのはアリだと思う。

 

・返礼品を地元のものにするのは良いのだが、ふるさと納税とほぼ同じになり、せっかくのアニメ要素というアドバンテージが失われる気がする。無理に地元のものに拘らなくても、アニメ自体も特産と捉えて、その力に頼る方が現実的ではないだろうか?

・そもそも、アニメの力を使って地域振興するという事自体、地元の方はどう感じているのか知りたい。一般の方からすると入りにくいものなのでしょうか?

 

・正直、アニメには詳しくないのだが、アニメの力によってこれだけの人が集まる事自体がすごい事だと感じている。地元とアニメファンの温度差を埋めていく必要性はあると思うが、必ずしも地元のものに頼らなくても、アニメグッズの方が、興味が持たれるのであれば、それでも良いと思う。

・最初はアニメの力に頼るので構わないと思うが、最終的には「桜ヶ池クエスト」自体をブランド化する必要があると思う。アニメの力だけではなく、魅力的に感じてもらえる地元のものを「桜ヶ池クエスト」を通してプロデュースすることで付加価値を付けられれば、いずれは自走していく事が可能になると思う。

 

・ジョウハナには、田んぼや畑がいっぱいある。物理的なものだけではなく、農業体験のようなものも返礼品になるのではないか。今日の会議もそうだが、体験をする為には、必ずナント村に来る事になる。地元の方との直の交流も生まれれば、いづれアニメファンから地域ファンへと変わり、リピーター化すると思う。

・募金はストーリー、イメージが大事なのではないかと思う。某チャリティーテレビ番組などもそうだが、物理的な対価ではなく、体験や記憶を対価にするべきではないか。例えば、桜の木に名前をつける権利などを出し、自分自身が当事者となることで、人生の中で、桜ヶ池での思い出が紡がれていくという、新しいストーリーが産まれる。

 

・まだ高校生の立場からすると、たとえ返礼品があったとしても、高額の募金は難しい。

もっと少額の募金の制度があれば、若い人でも可能だし、自分達も参加している感を得られると思う。

・桜ヶ池“クエスト”なので、ゲーム要素をもっと強めてもいいのではないか。例えば1万円の募金は高いと感じるが、もう少し金額を下げて、金貨のようなメダルを返礼品にし、それを集めていく事でポイントが溜まっていって恩恵が得られるなどにすれば、楽しみが増える。

事前に質問状を投げていたこともあって、次から次に意見が出てくる。

参加者のみなさんから頂いた回答書には、全て目を通していたのだが、やはり文字で読むのと、実際に目の前でプレゼンしてもらうのでは熱意が全然違う。

これだけの人たちが、真剣に考えてきてくれた以上、こちらも責任をもって答えを出さないといけない。

会議当日は、あくまでも議論の場だったので答えを出さなかったが、先日、我々、五人の勇者達での定例会議にて、今後の返礼品については以下の方針で進めようと決まったのでこの場を通してご報告させて頂きたい。

2019年 桜ヶ池クエスト返礼品方針

 

・返礼品からアニメコラボ要素を外すのは時期尚早と判断し、今後もサクラクエストとのコラボ要素は残していくが、ポスターのような完全なアニメグッズは見送る。

 

・返礼品自体の数を増やし、アニメと地元特産品をコラボさせた計5種類を作成する。

ただし、全てを一括ではなく、時期をずらして年間通して発表していく。

 

・上記とは別に、桜ヶ池クエスト独自のブランド化を目指した、体験型/参加型の返礼品を創作する。

 

・募金額の幅を増やし、高額返礼品~低額返礼品までを用意する。オークションスタイルや、クラウドファンド型の制作方法を模索する。

 

・返礼品はないが、少額募金用の募金箱をジョウハナ主要エリアに設置する。

 

上記の内容については、今年4月に行われる「春の大クエスト」にて、内容発表および、一部は新規返礼品として募金を開始する。

 

 

次回

円卓会議の議事録が膨大過ぎて、書いても書いてもブログが終わらないので、後半戦の様子は次週!

皆さんからの意見を取り入れた、春の大クエストの内容も発表!