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2021. 9. 10

第六十四章 罪と罰

とある日、勇者ソーマの姿は教会の告解室にあった。

司祭「父と子と精霊のみ名によって、アーメン」

ソ「アーメン」

司祭「回心を呼び掛けておられる神の声に心を開いて下さい。神のいつくしみに信頼して、あなたの罪を告白してください」

ソ「はい…私は、桜ヶ池クエストで、募金で植樹された桜の木を危機的状況に陥れてしまいました…」

司祭「危機的状況とはどういった事ですか?詳しくお願いします」

私たちは、約束の地に植えられた、桜の木の管理をしています。

先日の開拓の日、桜の木に元気が無かったので、私が肥料を撒いたのです。

https://twitter.com/sakuragaike_q/status/1428919735693942786?s=20

ソ「少し手元が滑って、1つ目の、はじまりの木に肥料を入れすぎた感はありました」

司祭「それであなたはどうしたのですか?」

ソ「ま、ちょっとぐらい多くても大丈夫だろう!」と次にいきました

(間違い①)

先ほど、肥料を多く撒き過ぎたので、袋の中身はかなり減っていました。

それでも、まだ肥料はかなりの量残っていたと思います。2つ目の募金の木にやってきました。

 

司祭「それであなたはどうしたのですか?」

ソ「少しだけ残しても仕方ないし、全部撒いちゃえ~!」(間違い②)

司祭「その結果、何が起きたのですか?」

これが約2週間前の募金の木。

これが昨日の募金の木です…。

司祭「oh…何たる事でしょう…見事に落葉していますね」

ソ「はい…焦って、タカダシャチョーに来てもらいました。そしたら、根元に散乱した白い粒を見て、こういわれました」

 

このサイズに対して肥料やりすぎですね。

 

司祭「なるほど。どこからどうみても、あなたのせいですね」

ソ「タカダさんは仰いました。肥料は5~6月などの涼しい間に、少量ずつ定期的に撒かないとダメなんです。と」

司祭「あなたはどうしたのでしたっけ?」

 

7~8月のクソ暑いカンカン照りの日に、

大量に一気に撒きました。(間違い③④⑤⑥)

 

司祭「oh…何もかもが…ナニモカモが間違っていますね」

ソ「知識が無いにも程があります。そして、罪はこれだけでは無いのです」

司祭「なんですか?」

ソ「このままだと枯れる可能性もあると言われ、怖くなった私は…」

司祭「どうしたのですか?」

ソ「秘かに2号木にすり替えようと思ってしまいました…」

司祭「oh…あなたは最低の勇者ですね」

ソ「でも、仲間に止められました…何とか枯れないように最善を尽くすつもりです…」

司祭「それがいいでしょう。もし、本当に枯れてしまった場合は、罪を隠さず、世間に打ち明けなさい」

ソ「はい…」

司祭「ところで、同じことをした、はじまりの木は大丈夫なのですか?」

ソ「幸い、はじまりの木は大きかったので、今のところ大丈夫です。肥料も除去しました」

司祭「はじまりの木が枯れてしまったら…あなたはどうするつもりですか?」

ソ「それは…それだけは絶対に……」

司祭「絶対に?」

ソ「2号木に植え替えます」

司祭「oh…あなた何も学習していませんね。おバカですね」

ソ「ウ、ウソです!自らの罪を受け入れ、多くの関係者の方に誠心誠意、謝罪するつもりです」

司祭「それがいいでしょう。正直、枯れたら全然笑えない事態ですからね」

ソ「はい…」

司祭「早くお行きなさい。一刻も早く、桜の木を救うのです」

ソ「司祭様…わたしは許されるのでしょうか?」

司祭「…たとえ神がお許しになったとしても、ファンは許さないでしょう。磔の上、饅頭を投げつけられます」

ソ「Ah…なんという恐ろしい罰…」

司祭「今、私だけは…父と子と精霊のみ名によって、あなたの罪を許しましょう、アーメン」

ソ「アーメン」

桜ケ池クエスト関係者の皆様

真面目な話、現在、高田造園さんに最善を尽くして頂いております。

状況は逐次包み隠さずにご報告させて頂きます。

今回は私の植物への無知ゆえの行動により、桜の木を危機に晒しました事、深くお詫び申し上げます。

本当に申し訳ありませんでした。

勇者ソーマ