第三章 俺たちは1UPしたいんだ
前回、晴れて「五人の勇者」となった我々は、
今後の冒険方針を決めることとなった。
(自遊の森)
ソ「えーでは、第一回定例勇者会議を行います」
ナ「普通に定例会議でええやん」
森「“勇者”って言いたいんだから、そっとしとこう」
ソ「では提案します。俺は年に4回。春・夏・秋・冬に仲間たちと冒険イベントをしようと思う。1回イベントが終わるごとに桜ヶ池レベルが1上がっていく。そしていつの日か、桜ヶ池のレベルが99になって完ストする頃には桜の王国になっている。どうよ?」
サ「ちょっと待ってください。これって桜ヶ池のサクラを蘇らせる活動なんですよね?」
森「そのために植樹もしたんだから、整備して見守るのが活動なんじゃないの?」
キ「私もそう思ってました」
ナ「そもそも、それ以外にすることあるんです?」
ソ「馬鹿野郎!!!!」
4人「えっ!?(驚)」
ソ「お前ら、本気(マジ)で言ってるのか?年に1回だけ植樹して、あとは1か月に1回、【今日もすくすくと育ってます^^】って定型ツィートだけしていく気か?そんなもん、ソッコーで飽きられて終わりだろうが!植樹と維持整備はもちろん大事だ。でも、忘れちゃいけないのは、桜ヶ池クエストを通して、桜ヶ池周辺を地域の方やファンの方と一緒に盛り上げていくのが俺たちの使命だろ」
キ「確かにそれはそうかも…正直1年間何も無いとモチベーションが保てないし」
ナ「正論ではありますけど…ちなみに冒険イベントって何やるんです?」
ソ「それを考えるんだ!!そんなに大変じゃなくて、休日に旅行気分で来れて、楽しくて、お金もあんまりかからなくて、桜ヶ池とかサクラの木の為になる事はないのか!?みんなもっと熱くなれよっ!!」
ナ「松岡修〇みたいになってきたな」
キ「急に言われても思いつかない…」
ソ「ひらめいたっ!駆除とかっ!」
森「ひらめくの早っ!」
サ「駆除ってなんですか?」
(アメリカシロヒトリ)
キ「無理です…」
サ「みんなドン引きですよ…」
森「確かに毛虫は桜の木にとって害虫だけど、さすがに多すぎて人力での駆除は無理だよ」
ソ「じゃあ、代わりになんか考えてよ」
森「んー、ひらめいたっ!」
ナ「ひらめくの早っ!」
森「桜ヶ池のサクラは、植えてからもう30年近く経ってるから、苔が付いてしまってるのを業者の方に剥がしてもらってるんだけど、これなら誰でも手伝えるかも」
ソ「アメイジング!決まりだな。第一回レベルアップクエストを発動する!!題して…」
「桜の木を覆う緑の苔を狩れ!」参加目標人数100人!
ナ「無理無理無理無理!絶対100人もこーへんから!」
サ「たぶん50…いや40…」
キ「そんなに来ますか?」
森「30人…でも多いか」
ソ「馬鹿野郎!!!!!」
4人「えっ!?(驚)」
ソ「始める前から後ろ向きになるな!目標は大きく持て!100でも200でもいいんだよ!」
ナ「その予算どうする気なんです?」
サ「そんな規模のイベント準備、誰がやるんですか?」
森「とても現実的な2人」
キ「必要」
ソ「…」
「桜の木を覆う緑の苔を狩れ!!ver2」
開催日時 7月29日(日)
場所 桜ヶ池 自遊の森 管理棟前集合
参加目標人数25人(勇者5人含む)
※最悪は見習い勇者ソーマが1人でやります。
募集方法 メールでの先着順
必要スキル 特に無し(業者の方と一緒に作業します)
参加特典 BBQ。流し流されよろこぶそうめん。???アイテム。
参加費 2000円
ナ「参加費制ならいいかな」
サ「当たり前ですけど、募金で集めたお金は大規模な整備用なので使えませんからね」
キ「ところで、参加特典の???アイテムってなんですか?」
ソ「それはまだ内緒だ。俺はいい考えをひらめいた」
森「嫌な予感しかない…」
次回。
発動された第一回レベルアップクエスト。(ネタじゃなくマジです)
謎のイベント参加特典を求めて、勇者はイナミの地に降り立つ。