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2019. 5. 24

第三十五章 見習いの試練

本日正午。長老プロデュースの絵本企画に大きな動きがあった。

既にご存知の方もいると思うが、能登麻美子さんによる絵本の朗読イベントが決定したのだ。

桜ヶ池ファミリア公式HP

https://readyfor.jp/projects/sakuragaike-familia/announcements/102034

今日は、このイベント決定に至るまでの舞台裏を少しお見せしようと思う。

 

話が少し戻るが、私が聖剣の勇者となり、早1年が過ぎた。

ちょうど去年の今頃。私は、会社の裏で聖剣を引き抜き、1人でどうすればいいのか途方に暮れていた。

そして、長老の元を訪ね、勇者としての教えを乞うたのだ。

あれから仲間も増え、私も少しは成長した訳で、長老にとある相談をすることにした。

ソ「お疲れ様です。すいません、今日はちょっとご相談がありまして」

長「…SHIR〇BAKOの納品日の件ならダメだよ。もう外堀埋めてあるから」

ソ「いや…そっちの件ではなくてですね…桜ヶ池クエストの方です」

長「なんじゃ。申してみよ」

ソ「そろそろ、見習い勇者になって1年が経つじゃないですか?右も左も分からない状況から、なんとか1年間やってきましたし、そろそろ”見習い”を外してもらえないかと思いまして」

長「まだダメじゃ」

ソ「なんでですか?」

長「別に”見習い”で良いじゃろうが」

ソ「嫌です。勇者がいいです」

長「なんでそんなに焦って外すんじゃ?」

ソ「だって、ブログ書くときに毎回毎回”見習い”って打つの超めんどくさくて…」

長「そんな理由なのか…」

ソ「はい。もう勇者ソーマにして下さい」

長「…ならん!」

ソ「ええ…もういいじゃないですか。”見習い”だろうが”勇者”だろうが、みんな気にしませんよ」

長「どうしてもというならば試練を与える」

ソ「ちょっと待って下さい。この1年間色々考えて、真面目に活動してきた事が試練みたいなもんじゃないですか!」

長「君はワシが最初に言った事を覚えておるか?」

ソ「最初…確か、仲間を集めろと」

長「違う」

ソ「…ヤギを飼いたい。1匹ではなく2匹でもやぶさかではない」

長「その通りじゃ。君はそれと真面目に向き合ったか?」

ソ「向き合いましたよ。もうすぐ、ヤギ2匹来るじゃないですか」

長「いいや。ヤギを召喚したのはこのワシじゃ。君は何もしておらん」

ソ「…!!」

長「君は1年間、桜ヶ池クエストで色々とやってきた。それは認める。だが、肝心のヤギに関しては忘れておったのでは?」

ソ「そ、そんなことないです…ちゃんと頭の隅には…」

長「ワシが森の人に会うたびに話し続けた結果、ようやくヤギは実現したのじゃ」

長老と会うたびに、ヤギはどうなっている?と聞かれ続けた森の人に少し同情しつつ、

最終的にヤギを実現させる粘り強さについては、いつもながら感服せざるを得ない。

ソ「分かりました…認めます。ヤギについては放置してました…」

長「やはりそうじゃろう!ワシの言いつけを守らん奴は”見習い”のままじゃ!」

ソ「そこを何とか!!本当にタイピングがめんどくて…試練でもなんでもします!」

長「…本当じゃな?」

ソ「はい…」

長「では、新たな試練を与える!ジャーン!」

ソ「こ、これは…長老プロデュースの絵本企画…!」

先日のFIRE FESTIVALにて発表され、その後、クラウドファンディングが開始されている長老プロデュースの絵本企画。

既にファースト目標の50万は突破していると聞いているのだが。

長「既に最初の目標はクリアした。だが、まだ足りんのじゃ。サコディが悩んでおる」

ソ「えっ、まさかクラウドファンディングの手伝いですか?」

長「そうじゃ。より多くの方に協力してもらう為の施策を考えるのじゃ!」

ソ「そんなの簡単に思いつくはずないですよ!ただでさえクラウドファンディング難しいのに…」

長「当たり前じゃろ。簡単に思いついたら苦労はせん」

ソ「…これを何とかしたら、本当に”見習い”取ってもいいんですね?」

長「よかろう。その時は、晴れて、勇者ソーマとして認めてやろう」

長「一応、言っておくけど、ワシはワシで秘策を考えてあるから。まだ内緒だけど」

ソ「…」

 

次回

”見習い”を取るべくソーマに課せられた試練。

能登麻美子さんと桜ヶ池の絵本を繋いだ、狸の絆とは一体!?